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國さんコラム「自分らしく生きる」
国貞克則
国貞克則
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 2004/12/20
<第8話>「自分で考える」
僕が学生だった頃は今から20年以上前になる(自分で書いていて、ぞっとす る……)。僕も、悩み多き学生の御多分に洩れず「人生いかに生きるべきか」 などということを考えていたものだ。

人類の長い歴史があり、頭のいい人も数えきれないほどいるのだから、たぶん 「正しい生き方」いうものがあるに違いないと思っていた。図書館や本屋さん に通っては「人生論」に関する本を読み漁っていた。

しかし、結局「正しい生き方」なるものは発見できずに終わった。

確かに尊敬できる生き方はある。
それは、歴史に名を残すような有名人でなくても、自分の身の回りにもいる。 でも、それら尊敬できる人の生き方をそのままコピーすることはできない。時 代背景も違うし、能力も性格も考え方も違う。結局どう生きるべきかは、それ ぞれの人が自分の頭で考えるしかないのだ。

最近、中学生の息子に勉強を教えることがある。
僕は算数と理科が大好きだが、息子は大の苦手だ。簡単な問題さえ解けない。 僕が少し教えるとかなり解けるようになる。そういう意味では、若い人達に適 切なサポートは必要である。

しかし、こうやって簡単に手助けをするから、自分で考えたり、解き方自体を 自分で探したりといった態度が育まれないのだと思う。僕は小学校の同級生が 15人しかいない山村の出身だから塾に通った経験もない。親戚にも大学に行っ た人もいない。答えの導き出し方も勉強の仕方も、何もかも自分で考えるしか なかった。

そういった、自分で考え、自分で解を見つけ出すといった態度が、職を転々と しても何とかやってこれた理由ではないかなと思っている。

昔から、日本の教育の方法は厳しい。職人さんの世界では若い人に何も教えな いのが一般的だ。すぐに出来るようになるより、自分自身で考え、自分で解を 導き出す態度を養っておくことの方が、遠回りをしているようで実は生きて行 く上では最も重要だということなのだろう。

西洋式の理論や方法がもてはやされるが、日本の伝統ややり方には真を突いて いるものが多いと思う。
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