このメルマガの原稿を引き受けることになった時、若い人達に説教だけはすま
いと誓った。しかし、毎回説教じみた話しをしている自分に気付く。若い頃、
僕は説教されるのが嫌だった。「それはアンタの価値観だろ!」と言いたくな
ることがよくあった。しかし、年をとってくると、昔の人が言っていたことの
本質が少し分かるようになってきた。
その中に「若い時の苦労は買ってでもしろ」というのがある。
僕は今、中小企業のコンサルタントと大手企業の新任管理職研修を主な仕事に
している。どちらが大変かというと間違いなく中小企業のコンサルだ。会社毎
に課題が異なるから会社毎に違う仕事をしなければならない。会社が倒産する
かどうかというようなきわどい場面にも直面する。
一方、研修講師の方は、評判のいいプログラムが作れれば、基本的に同じこと
をやっていればいい。同じことを繰り返すからレベルも上がってくる。プログ
ラムの完成度も高まる。効率もいい。
しかし現場の苦労をせずに研修講師だけやっていると、やがて受講生からそっ
ぽを向かれる。受講生の方が切実な問題を抱えているから、講師が受講生の心
をつかめなくなるのだ。
現場の大変な仕事を逃げずに辛抱してやっている人は、仕事をする上で大切な
何かを持っている。スキルとかテクニックではない。その人の心と体が覚えて
いる何かだ。仕事が出来る人は、苦労を神が自分に与えてくれた試練であり、
自分にとってのチャンスだと、とらえられる人が多い。
自分の人生を振り返ってみても、苦しい時の経験が財産になっている。
「若い時の苦労は買ってでもしろ!」もう若くはないが、自分にも言い聞かせ
ながら仕事をしてゆこうと思う。
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