メルマガで自分の想いを伝えようとすれば、自分自身が体験し、その体験の中
から自らが学び考えたことを伝えるべきだと思いそうしてきた。ただ、今回は
先代貴乃花の逝去を知り、どうしても彼について書きたくなった。
今の若い世代は先代貴乃花の相撲を見たことがないかもしれない。貴乃花の相
撲は我々に感動を与えてくれた。決して体格的に恵まれていたわけではない小
兵の力士だ。その小さな体で大きな力士に立ち向かい最後まで「あきらめない」
姿に何度も感動した。土に着くのを遅らせるために、投げられても手をつかず
顔から落ちるような力士だった。
貴乃花は大関のまま終った。優勝も2回だけだった。しかし、歴代の横綱や何
度も優勝した力士より人気があり、相撲取りとしてまた人間として多くの日本
人から慕われていた。
その貴乃花が引退し親方になる時、言った言葉は、「相撲を通して自分が学ん
だ『頑張ること』や『我慢すること』の大切さを後進に伝えてゆきたい」とい
うものだった。
今の時代は「金持ちになる」「貧乏になる」といった勝ち負けだけに拘る人が
多い。頑張ることはダサイことで、仕事はセンスよくやるのがカッコいいと思
われている。苦しいことがあれば、すぐに周りの人や環境のせいにして、我慢
することなくその場から逃げ出す人も多い。
優勝回数や地位を他人と比べて一喜一憂する人より、自分の信じた価値観に従
って生きる人の方が素敵だと思う。
僕は44歳にしてまた新しい仕事を始めることにした。今の仕事をしている方
が精神的にも経済的にも楽だ。しかし、自分が大切にする価値観である「貢献」
「変革」「挑戦」を大切にして生きていこうとすれば、より大変な道を選ばず
にはおれなかった。この選択が僕の人生にとって吉と出るか凶と出るかは分か
らない。しかし、少しでも貴乃花のような素敵な人に近づきたいと思う。
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